2016年06月06日
【24耐動画解説】MVPかく戦えり TK君編
どうもどうも。スタッフBです。
さて、先日アップしました24耐レポートの中で、たまたま撮った両軍MVP同士の接近戦動画を
貼りつけた所、
「解説を付けんかい解説を~!!!」
という注文を頂きました!
「要りますかね解説。」
「要るでしょ! あれ絶対みんな珍プレー動画だと思ってる!」
だとしたら、それは確かに由々しき事態。
せっかくの良動画なので、本人達の名誉の為にも、w
ここはひとつ解説を付けて、MVPを獲るようなプレイヤーがどんな戦いをしているのか、
じっくりと見て参りたいと思います!!!
今現在「もっと上手くなりたい!」と思っている方、是非お付き合い下さい! ヒマやろ? ←失礼だよ
ちなみに、MVPの2人含む当動画の当事者に対して何ひとつヒアリングは実施していません!w
あくまで私、スタッフBの見立てであり、「多分これぐらいは考えてやってるべ」という視点での解説です!
本人達からの「まだまだ甘いな」あるいは「かいかぶりだ!」といった自己申告はコッソリお願いします。w
◆◆◆ 件の動画 ◆◆◆
解説の前に、動画のメインとなっている2人と状況について。
まず画面左側、ショットガンを使っているゲリラのMVPの方、
ここではTK君と仮称します。
対して右側、今回は連合軍のMVPに輝きましたLayLaxのNo.63。
ここではノムさんと呼称します。
舞台となっているのは24耐初日の夕刻、DフラッグとFフラッグのちょうど中間地点です。
両軍が林道付近で対峙している状態での、フィールド下方の最前線ですね!
それでは、この動画の見どころを一気に総ざらいして参りましょう!
・・・っとその前に。
当初は1回でまとめるつもりだったんですが、書いてみたら頭痛がするほど長文になったので、
すいません分割していきます。(汗
まず今回はTK君に注目します!
■みどころ1 「TK君、後退!」
動画の序盤、コンパネとパレットの複合バリケにスタンディングで付いているTK君。
その後、数回の姿勢変更を経て2mほど後退しています。
さて。
この後退が物凄く理にかなっている事に気付きましたか?
ザッと見た感じ、この後退には4つの理由があると思います。
→理由その1 「死角管理」
ベストな位置取りをしようとした時に、「いま自分が撃たれるとしたらどこからか?」と考えるのは
基本中の基本です。
バリケードを正面に、その右側から相手に向けての射撃を実施しているTK君が、
虚を突かれるカタチで無防備に被弾する可能性がもっとも高いであろう相手からの射線は、
そう、左側からです。
2m後退して、自分の左側にブッシュ(と立木)を持ってくることで、死角からの被弾を
防いでいる訳です。(下図参照)
(真上から見下ろした図です。 我ながら、絵心ねえなぁ・・・)
→理由その2 「跳弾管理」
動画の序盤、TK君はスタンディングでバリケ裏に入り、相手との撃ち合いになった段で姿勢を下げます。
上→下と位置を変えるのはバリケ戦攻略のひとつのセオリーですが(上から下は対応が遅れがちになる)、
追っかけで撃ってきた相手の弾がTK君の足元に着弾し、真上に弾が跳ね上がるほどの派手な跳弾に
なっています。
このままこの場所に留まると、跳弾による「事故死」があり得る訳ですが、TK君は2m下がることで
「敵弾が自分の足元に着弾しない場所」へと移動してそのリスクを解消しています。
「2mぽっち移動しただけで跳弾しないのかよ!?」と思った貴方。 ええ。しないんです。
ここでは、TK君は地形のわずかな変化を利用しています。(下図参照)
こちらは真横から見た図。 地面が画面左にかけてわずかに、「ゆるやかな下り」になってます。
点線が相手の射線。
①はTK君が最初にいた位置、②が2m後退した位置です。
そして赤いラインは「相手から見えていない地面=弾の当たらない地面=跳弾しない」というコトです。
事実、TK君が②の位置について以降、相手の弾はTK君の横を「通過」していますね。
昨今、「跳弾はセーフにしてほしい」「跳弾狙いはいかがなものか」といった声をちらほら耳にしますが、
ルールで「跳弾は有効」と謳われている以上、本当に上手いプレイヤーはそうした相手のプレイに
「対応」しようとします。 ここでの彼のように。
→理由その3 「いつもの癖」
「遮蔽物を利用して射線を切り(ガードし)つつ一気に接近し、自分の得意な距離・速度の戦いに持ち込む。」
スタッフBの経験上、こうした機動戦術を得意としているフォワード要員は、ここでのTK君のように、
「まずは遮蔽物にベッタリくっついて、安全を確認しながら身体を離していく」という習性、癖があります。
もっとも、癖といっても理由ありきのものであって、それはSPLASH戦闘理論で言うところの、
「バリケと自身との距離は、相手の位置・距離によって可変させるべき」という項に通じます。
TK君はこの動画の撮影直前に画面の左方向、ナナプラの付近から一気に前進してこの位置についたんですが、
一度ベッタリついた状態から少しづく離れていく一連のアクションに澱みが無いのは、
おそらく普段からの習性が少なからずあったのではないかと思います。
転じて、「この人そーとー近距離戦慣れしてるな~」とも思う訳です。w
→理由その4 「地点解釈」
機動戦巧者のフォワード要員が遮蔽物にまずはベッタリつく理由として、
「基本的に遮蔽物は中継地点」という、彼らのある意味で固定観念があります。w
あくまで意識はその先、前進が大前提であって、つまり遮蔽物に入るまではそこで腰を落ち着けようとは
思っていないフシがあるんです。
しかし当然、状況も関係なしに前進する訳も無く、遮蔽物に入った段で相手の布陣に厚みがあったりして
「ここちょっと時間かかりそう」と思えば、その遮蔽物の解釈が「中継地点」から「拠点」へと変わり、
それに伴って遮蔽物の使い方も変わる、ってコトです。
ここでのTK君は、後続の味方が上がって来るのを待つ為に「ここでしばらく戦う事になる」と判断したのでしょう。
バリケードを「拠点」としてもっとも活かせる使い方、「常に銃を構えていられるように距離をとる」ことを
選択したようですね。
以上4つの理由で後退したであろうTK君、その下がり方も見事ですね。
相手に対して正対したまま、エビのように後ずさりで下がっています。
雑誌やweb等では「相手に見つかったらいったん後退して仕切り直そう」と書いている事が多いですが、
実際、サバゲでは前進よりも後退の方がはるかに難易度が高いです。
30m以遠での交戦ならいざ知らず、この動画での距離のような戦いでは「いったん後退♪」などと容易には
いきません。
そして往々にしてあるのが、相手に背中を見せて脱兎のように逃げ去る後退。
これはメディアによる悪影響の最たるものですね。
サバゲにおける正しい後退とは、ここでのTK君のように、相手に対して視線を切らさずに、
時に牽制射を入れてその頭を抑えながら後ずさりで安全圏まで下がる、というものです。
■みどころ2 「TK君、ちょっと無双。」
見ての通り、TK君の得物はシャッガンな訳ですが、電動ガン装備の連合兵数名と真正面から対峙して、
それを次々に撃破しています。 ヒットコールがマイクに乗ったり乗らなかったりなのでわかりにくいですが、
この動画の中だけで4~5人は倒していたと思います。 嗚呼、恐ろしい。w
カメラ位置の関係でこちらもイマイチわかりづらいですが、この時のTK君は、
いわゆるカッティング・パイ(とクイックピーク)の技術の応用で相手を次々に墜としているようです。
「完璧なカッティング・パイは、相手を一方的に攻撃できる」という事を皆さんはご存知でしょうか?
最小限の露出で一方的に射線を取って、それに続く確実な射撃。
決して派手さは無いですが、本当に有効かつ完成されたテクニックほど、
見た目は地味なものです。
「ノムさん編」へつづく
さて、先日アップしました24耐レポートの中で、たまたま撮った両軍MVP同士の接近戦動画を
貼りつけた所、
「解説を付けんかい解説を~!!!」
という注文を頂きました!
「要りますかね解説。」
「要るでしょ! あれ絶対みんな珍プレー動画だと思ってる!」
だとしたら、それは確かに由々しき事態。
せっかくの良動画なので、本人達の名誉の為にも、w
ここはひとつ解説を付けて、MVPを獲るようなプレイヤーがどんな戦いをしているのか、
じっくりと見て参りたいと思います!!!
今現在「もっと上手くなりたい!」と思っている方、是非お付き合い下さい! ヒマやろ? ←失礼だよ
ちなみに、MVPの2人含む当動画の当事者に対して何ひとつヒアリングは実施していません!w
あくまで私、スタッフBの見立てであり、「多分これぐらいは考えてやってるべ」という視点での解説です!
本人達からの「まだまだ甘いな」あるいは「かいかぶりだ!」といった自己申告はコッソリお願いします。w
◆◆◆ 件の動画 ◆◆◆
解説の前に、動画のメインとなっている2人と状況について。
まず画面左側、ショットガンを使っているゲリラのMVPの方、
ここではTK君と仮称します。
対して右側、今回は連合軍のMVPに輝きましたLayLaxのNo.63。
ここではノムさんと呼称します。
舞台となっているのは24耐初日の夕刻、DフラッグとFフラッグのちょうど中間地点です。
両軍が林道付近で対峙している状態での、フィールド下方の最前線ですね!
それでは、この動画の見どころを一気に総ざらいして参りましょう!
・・・っとその前に。
当初は1回でまとめるつもりだったんですが、書いてみたら頭痛がするほど長文になったので、
すいません分割していきます。(汗
まず今回はTK君に注目します!
■みどころ1 「TK君、後退!」
動画の序盤、コンパネとパレットの複合バリケにスタンディングで付いているTK君。
その後、数回の姿勢変更を経て2mほど後退しています。
さて。
この後退が物凄く理にかなっている事に気付きましたか?
ザッと見た感じ、この後退には4つの理由があると思います。
→理由その1 「死角管理」
ベストな位置取りをしようとした時に、「いま自分が撃たれるとしたらどこからか?」と考えるのは
基本中の基本です。
バリケードを正面に、その右側から相手に向けての射撃を実施しているTK君が、
虚を突かれるカタチで無防備に被弾する可能性がもっとも高いであろう相手からの射線は、
そう、左側からです。
2m後退して、自分の左側にブッシュ(と立木)を持ってくることで、死角からの被弾を
防いでいる訳です。(下図参照)
(真上から見下ろした図です。 我ながら、絵心ねえなぁ・・・)
→理由その2 「跳弾管理」
動画の序盤、TK君はスタンディングでバリケ裏に入り、相手との撃ち合いになった段で姿勢を下げます。
上→下と位置を変えるのはバリケ戦攻略のひとつのセオリーですが(上から下は対応が遅れがちになる)、
追っかけで撃ってきた相手の弾がTK君の足元に着弾し、真上に弾が跳ね上がるほどの派手な跳弾に
なっています。
このままこの場所に留まると、跳弾による「事故死」があり得る訳ですが、TK君は2m下がることで
「敵弾が自分の足元に着弾しない場所」へと移動してそのリスクを解消しています。
「2mぽっち移動しただけで跳弾しないのかよ!?」と思った貴方。 ええ。しないんです。
ここでは、TK君は地形のわずかな変化を利用しています。(下図参照)
こちらは真横から見た図。 地面が画面左にかけてわずかに、「ゆるやかな下り」になってます。
点線が相手の射線。
①はTK君が最初にいた位置、②が2m後退した位置です。
そして赤いラインは「相手から見えていない地面=弾の当たらない地面=跳弾しない」というコトです。
事実、TK君が②の位置について以降、相手の弾はTK君の横を「通過」していますね。
昨今、「跳弾はセーフにしてほしい」「跳弾狙いはいかがなものか」といった声をちらほら耳にしますが、
ルールで「跳弾は有効」と謳われている以上、本当に上手いプレイヤーはそうした相手のプレイに
「対応」しようとします。 ここでの彼のように。
→理由その3 「いつもの癖」
「遮蔽物を利用して射線を切り(ガードし)つつ一気に接近し、自分の得意な距離・速度の戦いに持ち込む。」
スタッフBの経験上、こうした機動戦術を得意としているフォワード要員は、ここでのTK君のように、
「まずは遮蔽物にベッタリくっついて、安全を確認しながら身体を離していく」という習性、癖があります。
もっとも、癖といっても理由ありきのものであって、それはSPLASH戦闘理論で言うところの、
「バリケと自身との距離は、相手の位置・距離によって可変させるべき」という項に通じます。
TK君はこの動画の撮影直前に画面の左方向、ナナプラの付近から一気に前進してこの位置についたんですが、
一度ベッタリついた状態から少しづく離れていく一連のアクションに澱みが無いのは、
おそらく普段からの習性が少なからずあったのではないかと思います。
転じて、「この人そーとー近距離戦慣れしてるな~」とも思う訳です。w
→理由その4 「地点解釈」
機動戦巧者のフォワード要員が遮蔽物にまずはベッタリつく理由として、
「基本的に遮蔽物は中継地点」という、彼らのある意味で固定観念があります。w
あくまで意識はその先、前進が大前提であって、つまり遮蔽物に入るまではそこで腰を落ち着けようとは
思っていないフシがあるんです。
しかし当然、状況も関係なしに前進する訳も無く、遮蔽物に入った段で相手の布陣に厚みがあったりして
「ここちょっと時間かかりそう」と思えば、その遮蔽物の解釈が「中継地点」から「拠点」へと変わり、
それに伴って遮蔽物の使い方も変わる、ってコトです。
ここでのTK君は、後続の味方が上がって来るのを待つ為に「ここでしばらく戦う事になる」と判断したのでしょう。
バリケードを「拠点」としてもっとも活かせる使い方、「常に銃を構えていられるように距離をとる」ことを
選択したようですね。
以上4つの理由で後退したであろうTK君、その下がり方も見事ですね。
相手に対して正対したまま、エビのように後ずさりで下がっています。
雑誌やweb等では「相手に見つかったらいったん後退して仕切り直そう」と書いている事が多いですが、
実際、サバゲでは前進よりも後退の方がはるかに難易度が高いです。
30m以遠での交戦ならいざ知らず、この動画での距離のような戦いでは「いったん後退♪」などと容易には
いきません。
そして往々にしてあるのが、相手に背中を見せて脱兎のように逃げ去る後退。
これはメディアによる悪影響の最たるものですね。
サバゲにおける正しい後退とは、ここでのTK君のように、相手に対して視線を切らさずに、
時に牽制射を入れてその頭を抑えながら後ずさりで安全圏まで下がる、というものです。
■みどころ2 「TK君、ちょっと無双。」
見ての通り、TK君の得物はシャッガンな訳ですが、電動ガン装備の連合兵数名と真正面から対峙して、
それを次々に撃破しています。 ヒットコールがマイクに乗ったり乗らなかったりなのでわかりにくいですが、
この動画の中だけで4~5人は倒していたと思います。 嗚呼、恐ろしい。w
カメラ位置の関係でこちらもイマイチわかりづらいですが、この時のTK君は、
いわゆるカッティング・パイ(とクイックピーク)の技術の応用で相手を次々に墜としているようです。
「完璧なカッティング・パイは、相手を一方的に攻撃できる」という事を皆さんはご存知でしょうか?
最小限の露出で一方的に射線を取って、それに続く確実な射撃。
決して派手さは無いですが、本当に有効かつ完成されたテクニックほど、
見た目は地味なものです。
「ノムさん編」へつづく
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